私たちの仕事は、お客様にサービスを提供することです。喜んでいただくことです。かたち、建前は建物の維持管理をお手伝いすることが目的となっていますが、現実には居住者の方々が、平穏で安全な生活を送る手助けをする仕事なのです。その目的のために、色々なルールが決められています。民法、区分所有法や各細則など。又、それの前提に、エチケットや気遣いなどが在るでしょう。私たちはお客様方や建物に出入りされる方々にそれらのルールを守っていただくよう促していかなければなりません。勿論ルールを知らない方にはルールを説明させていただき、ルールを守っていただくようお願いしなければなりません。そのためには何故そのルールが必要なのかをよく理解しておく必要があります。お客様にそのルールの必要性を分かっていただき、納得して守ってい頂くようお願いしなければ、守っていただけないようになります。
ルールを破ろうとするお客様にとって、ルールを守ることは多分、お客様にとって負担を強いられることと思っておられるのでしょう。そう実際手間暇がかかることです。なるべくみんな近道を通りたいと思うのも当然でしょう。しかし、ルールのほとんどが、廻りの人々との関係調整を目的として作られているのを忘れておられるのです。なかには私ひとりぐらいと思っておられる方もいるでしょう。私たちはそれを納得して守ってもらうよう促していかなければなりません。そうです高等なテクニックが必要となるのです。竹光で相手を切るようなものです。
そこで、ひとつの提案です。ルールを破った方に対して、又破ろうとする方に対して、「ダメです。守りなさい!」ではなく、「申し訳ありませんが、守って下さいませんか?」とやさしい笑顔でお願いするよう訴えかけるのはどうでしょうか。そうですアルカイックスマイル。モナリザや中宮寺の弥勒菩薩のような。笑顔に対して怒ってくる方は少ないと思います。皆さん、お客様に対して怖い顔してませんか?